5歳の息子のスキップからはじめよう。
息子は運動が苦手です。で、そんな息子が「スキップ」ができなくて困ってます。困ってるというかもうすでにスネちゃってるというか、運動会で披露するために保育園で練習してるらしいんですけど、ぜんぜんできなくて、先週の先生からの連絡ノートには「できないからやりたくないって言ってますが、もう少し一緒にがんばってみます」って書かれてて、やべってなりました。
そういや、3歳の時もスキップの練習かなんかが保育園であって、その時もまったく理解できずあきらめて、私もお迎えの帰り道かなんかで見せてもらって、こりゃ小さい頃の私そっくりだわごめんって、まあでもそりゃ運動が苦手なんだから仕方ないよな、無理に指導されてできるもんでもないしって、そのままにしていたことを思い出しました。
ところが、もう5歳と2ヶ月。
できないことに対して恥ずかしいとか、悔しいとか、そういう繊細な感覚も芽生えてきただろうし、ましてやできない事をからかわれたりすることもあるのかなあと、そういう感覚の中で、上手にスキップができるお友達や先生と自分を比べたりして、できない自分に対して劣等感のようなものも感じ始める時期なのかなと。だからスネちゃったのかもしれないなって。
でもよく考えてみれば、そういう繊細さも出てくるようになった今だからこそ、3歳の頃とは違って無理なく教えられるのかもしれないなあとも思いました。
ということで、
連絡ノートを受け取ったその日の晩、リビングで遊ぶ息子の元へ行き、ちょっとスキップやってみようかと、話しかけてみました。
はじめこそ「やんない」「だってできないんだもん」って、あまり乗り気じゃなかったんですけど、「でもさ、今からちょっとだけ練習すれば絶対にできるようになるから。実は良い方法あるんだ」って言うと、のっそりと立ち上がり廊下をスキップしてくれました。
すきっぷというか、ああぁああ...
みたいな。
いや、でも私も運動は得意じゃなくて、特に小学生くらいまではほんとダメで、だからよくわかるというか、つまりスキップができないというよりは、先生やお友達がするスキップをマネしてそれっぽい感じのことをしてみて、でもそれっぽくならなくて、そのうちになんだかよくわからなくなった、みたいな。
私も幼児期から小学校の低学年あたりまでそういう感じで運動していたような気がします。筋力が無かったっていうのもあるのかもしれないけど。だからいつもなんで私はできないんだろうってなってました。でもなぜできないんだろうとは思っても、どうやったらできるんだろうと、その運動の構造を理解しようとするだけの考えはなかったんです。だからいつも体だけでなんとかしようとして、けれどそもそも運動に対する感覚が鈍いのでうまくできなくての繰り返し...
と、その辺りの思い出をちょっと整理しながら言葉を選んで息子に教えてみることにしました。
ネットなんかで調べてみると、スキップのコツを、「ケンケンパー」の「ケンケン」で説明するらしいのですが、というか息子が「ケンケンパー」できるんかいっていう疑問もあったので、今回は「ケンケンパー」っていう言葉は使わずに、「片足でジャンプ。それを右と左で順番にやるだけだよ」とだけ説明してみました。
ただ単に片足で順番にジャンプしただけなんで、まだスキップとは言えないですけど、結局はこれの繰り返しの中で、出来上がっていくものなので、とにかく「おお!できたじゃん!」って、ポッカーンとする息子に言い続けました。
その動作をとにかくゆっくりゆっくりと繰り返していきます。今度はそれが上手にできるようになってくると調子に乗って突然スキップっぽく走ろうとしたりするので、すると途端に足が絡まってガタッと崩れてしまいます。
あまり口うるさく言いたくないとは思いつつも、つい前のめりになって「今はあわてないで、とにかくゆっくり!」とか何度も言ってしまいましたけど、意外にも半笑いで「おっけー」って。
練習自体は10分ほどだったかと思いますけど、さすが5歳といいますか、運動はダメでも言葉の理解力はちゃんと成長しているようで思ってたよりもすんなりと私の言うことも受け入れてくれたように思います。3歳のころだとできないことはそのままで、当然悔しがったりってこともなくて、あまり興味を示さなかったので、息子にとってのスキップの練習のタイミングとしては、まあとりあえずは良かったのかなと。
その後、私が夕飯の支度を始めてからも、教え通りに片足でジャンプをし続け、翌朝もゆっくりと片足でジャンプをしながらの登園。登園してからもその格好のまま「できるよーになったよー」って先生のところに見せに行って、でもちゃんとできてるわけじゃないので先生も何が!って顔をしてました。
あれから1週間ほどが経ちましたけど、いい感じです。スローな感じはキープしつつも、あの練習の日から比べるとそりゃもう随分と早くはなったんじゃないかな。でも、運動が苦手なことには変わりはないだろうからこれからも苦労はするだろうなとは思います。
ただ私としてはこうしてゆっくり慌てずちゃんと練習すればなんとかなることもあるよってことだけでも感じてもらえたらなと、そしてスキップから運動のおもしろさを知ってもらえたらなあと、そんな風に思いました。お前が言うなですが...
おわり。
息子が寝言で「こぞう!こぞう!」言ってる
— トイトーマス (@toithomasBlog) October 13, 2015