私のブログ

こどもの事とか虫の事とか

5歳の息子のいまのボクについてのくえすちょんムズい。

 
2週間ほど前、義妹に赤ちゃんが産まれました。おめでとう。顔はえっと、産まれたばかりなんでまあガッツか鶴瓶かっていうあのいつものアレなんですけど、でもかわいいんですね。メールの写真でしかまだ見てませんけど...
 

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産まれたばかりの赤ちゃんの写真を見てると懐かしい記憶が蘇ります。5年前。私たちの元へとやってきた息子が、小さな手を開いたり閉じたりしながらついでに口をパクパクさせてみたりしてまるでこの世の感触を確かめてるようなそんな不思議な動きをしてみせてくれたあの頃。2時間置きに眠っては起きるという離れ業で困らせてきたりして。ほんと懐かしい。たった5年前。でももう遠い記憶のよう。ああ、ええなああ。って。
 
で、息子も隣で一緒にその写真を見てたんでその辺のことをちょっと話してみたんです。息子の産まれた時のこととか。たまには思い出話も良いかなと思って。
 
両手で玉を抱くようなしぐさを見せながら「赤ちゃんの時はこんなに小さくて本当にかわいかったんだよ」と話しながら息子の顔を覗き込むと照れ笑いをしていました。そうだよな、こういう話をされるのは実はうれしいんだろうな。それではもう少しだけ話をしてやろうかと「でね、こうやって手をゆらゆらさせて、なんかこうして口をパクパクさせて、でも目は閉じたままでさ、しばらくしておっぱい飲んだらすぐ寝てね、ほんとに小さくてかわいかったんだよ。」って。
 
そうして話を続けていると、今までニヤニヤしながら黙って聞いていた息子が今度は私にこんなことを聞いてきました。
 
「じゃあ、いまはだめなの?いまはかわいくないの?」と。
 
 

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げ。
 
なにそれダメってなに。それぜんぜん予想してなかった。この話嫌だったのかな。ちょっと慌てました。当然そんなつもりじゃないし今もかわいいにきまってる。しかもまだ5歳。じゅうぶんかわいい。今はおにいちゃんになってカッコよさも付いてるじゃん、って。なんだか弁解ぽくなりながら今のかわいさを少し慌てて説明してみたのですが、「でもあかちゃんのときがいちばんかわいかったんでしょ?」とまた聞いてくるので「あああ、ええと、じゃあ、赤ちゃんのときは一番としよ。でも今はゼロ番だから。ゼロ番ね。わかるよね。ゼロは1より前だからもっとすごいってこと。おっけー?」って。
 
ここでいうゼロというのは、息子の基準なんでよく使うんです。息子とおもちゃで戦いごっこなんかをした時に「私のが一番強いね」なんていうと「じゃあ、ぼくのはゼロばーん!ゼロばんってことはいちばんよりいちばんつよいってことなんだよー」って。わけわかりませんけどそういうことらしいです。数字の順番。0は1より上なんだと。大人はそういう風には使わないんだけど。でもある意味正解なのかも。園児基準。だけどおかげで助かりました。
 

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で、なんとかそれで納得してくれたようで私も一命をとりとめましたが、どこでどんな風に相手を傷つけるのかっていうのは、こんな小さな子どもでもわからないものだなあって。喜んで聞いてたはずなんだけどな。急にそんなこと言う。ああ人間むずい。いや、息子からしたら別に傷つけるっていうほどの話ではないのかもしれないですけど、もし私があの頃が1番かわいかったよって答えてたら息子はどんな思いを抱いたんだろう、抱くことになるんだろう、なんてことが今になって少しだけ気になったんです。気にしいなんで。でも自分の赤ちゃん時代に嫉妬とか。まさか、とは思うけどそういうのもあるかもしれないしね。子どもって不思議なこと多しだから。わかんないけど。ほんとわからんことだらけ。人間やってきてずいぶん経つけどやっぱりむずいね人間って。ぐは。
 
おわり