4歳の息子とアルプスヘッドライト夜間採集もどきバースデー。
先週中央アルプスから帰ってきました。
前々からの知人との約束で、長いお盆休みの最後の3日間を使って(私と知人数人で)行ってきたんですが、正直きつかったです。
一般の登山道から登頂を目指すのではなく、渓流沿いに登っていく「沢登り」というやつで、最終日は数十メートルの滝を登りました 。後戻りは出来ないので、意地になってへばりつきながら、なんとか登頂。
そんな私の隣を、天然記念物のベニヒカゲがヒラヒラと優雅に舞っていて、しかもたくさん。うひょー!
まるで飴と鞭。ヘタをすればやみつきになってしまいそうな、そんな初登山を体験したお盆休みでした...
さて、4歳の息子ですが、この夏にとうとう5歳のお誕生日を迎えました。
日々の小さな成長の積み重ねがあってのことなので、この1年でどれほどの変化があったのかと問われるとひとことで答えるのは難しいのですが、普段の昆虫採集で言うならば、蜻蛉や蝶の飛行の習性をつかむようになり、ただ追いかけては捕虫網をブンブン振りまわすだけだった数年前とは違い、じっと待ち、自分の一番近いところに来た瞬間にこそ狙いを定め、ひと振りすることを覚えました。
一割バッターであることには変わりないのですが、うまく捕まえられたときなんかは「こうやってね、こうしたらいいんだよー!ホチュウアミふるときは、こうやってふるんだよー!わかったー?」と、急に偉そうになって、私が教えてあげたことを、そのまま私に教えてくれたりします。(だいぶ違う感じにはなっていますけど...)
お誕生日のプレゼントも、以前暗くなるまで公園で採集をしていたときに出会った、小学4年生の男の子が付けていた「ヘッドライト」と「双眼鏡」を欲しがりました。
「まだ子どもなんだし、本当はおもちゃの方がいいんじゃないの?」という私の母の言葉にも、「じゃあ、スパイダーマンのにんぎょう!」と、結局は虫絡み。
お誕生日の翌日からは、私や祖父母からもらった「ヘッドライト」や「双眼鏡」、むし社で購入した42cm口径の網枠を取付けた捕虫網を持って、夜間採集へ出かけました。
とはいえ、夕方から20時くらいの間なので、夜間採集もどきというわけなのですが、息子にとっては、ただヘッドライトを点灯させて草むらを歩きたいだけなのでそれで十分なのです。
暗くなった草むらを親子ふたりでヘッドライトをつけて歩いていると、カタツムリ、カヤキリ、ハラビロカマキリ、クロアゲハをライトごしに発見できたりします。
そんな感じで、昆虫採集はそれなりにさまにはなってきたものの、まだまだ小さなこどもであることには変わりありません。
昨日も朝から2人で虫を追いかけていたのですが、お昼ごはんを食べ終わった頃、数メートル離れた場所で捕虫網を構える私の元へ走ってやってきた息子が突然こんなことを言ってきました。
「あのさあ、ぼくうんちだとおもう?」
「え?」
「だからさ、ぼく、うんちのカオしてる?」
「あ、ああ、そうだね。そういわれてみればうんち行きたそうな顔してるね(青ざめてるし)...」
「せいかい。」
「お、おう、じゃあ早くトイレ行こうよ...」
息子は「うんち」をいつもギリギリまで我慢します。冷や汗をかいたり、顔が青ざめるギリギリまで我慢したりするので、私もその表情からなんとなく「これはうんちだな」と分かるようになりました。
そうやって私が息子のうんちのタイミングを言い当ててしまうことが、息子にとっては不思議なことだったらしく、それからはうんちの度に「いまぼくは、うんちにいきたいでしょうか?」みたいなクイズ形式になってしまい、さっさとトイレに行けばいいものを、その都度私に聞いてくるのです。
正解すると漏れ無く、トイレへとかけこんでくれます。
8月もあと残り僅か。
予想通り今年も、終始ムシムシムシで虫だらけの1年でしたが、無事5歳のお誕生日を迎えられました。
流れる大量の汗を拭い、夕刻を告げる鐘の後もまだまだやりたいとリュックからヘッドライトを取り出して蜻蛉を追う姿を見ていると、遊びのなかでの成長を感じることができます。
来年の夏はどんな昆虫採集を見せてくれるのか。そして日常ではどんな成長した姿を見せてくれるのか、昨年はピーマンを、そして今年は茄子を制しました。立派な昆虫少年になるために食事もがんばっているみたいです。
今朝は「ごさいになったからさー、なっとうたべるー!!」と、大嫌いな納豆への抱負を語ってくれる息子。「本当に?すごいじゃん!じゃあ、いつ食べんの?今日?」と迫ってみると「んんん!ああああああ!やっぱりうそうそうそー!」と、即時撤回。
納豆だけはもう少し時間がかかりそうです。
おわり。
夜間採集じゃーピカーン! pic.twitter.com/QBkXl5wll6
— トイトーマス (@toithomasBlog) August 21, 2015